カシア

(ケイヒ・ニッケイ・ニッキ) アッサム地方とミャンマー北部が原産地である。カシアは最も古いスパイスのひとつであり、紀元前2700年の中国の植物誌にすでに名が上がっている。聖書にも、モーセが神との会見の幕屋を清めるのに用いたスパイスのひとつとして登場しており、また、アラブとフェニキアの商人が、古代にカシアをヨーロッパに運び込んだ記録も残っている。
カシアはクスノキ科の木の皮を乾燥したもので、シナモンとは親戚筋にあたり、チャイニーズシナモンとも呼ばれている。アメリカなどではカシアをシナモンと称している場合もある。日本ではどちらもニッキと呼ばれ親しまれてきている。カシアの方がシナモンよりも少し厚くざらりとしており、味はやや繊細さに欠ける。

カシアの使い方

■樹皮
簡単に割れ、平たく短いかけらで売られている。灰色の表皮は乾燥前に取り除いてあることもあり、内側は赤茶色で、色が薄くきめが細かいシナモンとは簡単に区別がつく。

■粉末
樹皮は非常に堅いので普通商業ベースでは粉末にされている。味がピリッとしているほど、質がよいとされている。

■精油
加工食品の味つけ用に用いられるほか、鼻風邪を引いたとき呼吸を楽にするのに使われる。

■実
東洋では、まだ熟していない実を乾燥させて漬物に使うこともある。麝香のような甘い香りがある。

■こし器
樹皮または実を香りつけに使うときには、こし器に入れてこし出す。

カシアの香味と特徴

■分布:中国やベトナム、インドネシア、中央アメリカおよびミャンマーで生産されている。

■特徴:高さ3mほどになる熱帯常緑樹。樹皮は外側が灰茶色でざらりとしており、内側は赤茶色をしている。

■収穫:樹皮がはがしやすい雨期に行い、マットやネットの上で干して乾燥させる。乾いて丸まったものを長さ、香り、色などで等級づけする。

■香味:シナモンと比較すると強いが、香ばしさに欠ける。ほのかに甘く、苦みがかった渋さをともなう。

カシアの利用法

■料理:カシアは、あらゆる料理に使われている。中華料理には欠かせないスパイスで、粉末にした物は五香粉の成分の一つとなっている。炒めものやスパイスソースの味つけにはホールのものを加える場合もある。また、インドではカレーやピラフに、ドイツや旧ソ連ではチョコレートのフレーバーに利用されている。そのほかにも、世界各国の料理において、カシアは使われている。

■薬用:強壮、下痢、吐き気、おなかの張りなどに効果を発揮する。

■その他の利用法:砕いてポプリに入れると、香りを楽しむことができる。